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ちんのマガジン「重夫」

2026.02.01

単独幕間制作物『プレステ』

8月の単独が終わって、時間に穴が空いたような感じがして、それを埋めようと思ってブックオフに行った。長い漫画かゲームが欲しかった。
いざ店に入り、腕組みしながら練り歩くと自分が大してゲームをやりたいと思っていないことに気づいた。
ハードも持ってないのに、プレステ5やswitchのコーナーをぼーっと見ていた。
ふと小学生の時、自分の火遊び(縁側でティッシュを燃やして眺めるという極めてプリミティブなやつ)で実家が全焼した数日後、父親が突然プレステ3を買ってきたのを思い出した。
今じゃ無さすぎるだろと心の中でツッコんだのを覚えている。
話は一旦変わって、売れる前の若手のライブを見にきてるお客さんと芸人の間には大きく2つのストーリーが出来やすいと思う。
大舞台で活躍する姿を芸人は見せる。それを客は応援するというストーリー。
もう一つは、芸人が安定して継続的に良い時間を提供する。客はそれを生活の一部とする。その時間が凪のように続いていくというストーリー。
自分らは単独を終えて、賞レースにも出ないから、今年は後者のスタンスで行くのか。とハードを持ってもないし大して欲しいとも思ってないプレステ5のソフトを見ながらポカンと考えていた。
同時に親父がプレステを買ってきた理由も考えていた。
家が全焼して,牛を育てるのに使っていた広い牛舎と農機具の納屋を改造してそこに家具を置き布団を敷いて凌ぐことにしたあの時期,逃げ出せない理由(家族)を抱えて、とりあえず仕事に行った親父はプレステ3を買ってきた。
家に希望を設定したかったのかも知れない。
プレステ3を、寝そべりながら新しい家でやれる日が来るから心配するなっていうのを、極度のスカシで内弁慶な親父なりに家族に伝える方法がそれしか無かったんだと思う。
惜しいのは、ソフトが"北斗無双"と"バイオハザード5"という焼け野原にする系のコンセプト二本立てで、全焼を経験した家庭向けじゃ無さ過ぎたこと。
それでもなんか千葉家はプレステ3の来訪に沸き立ったから、プレステってすげえなって思ったのを覚えている。
生活に必要無い、不要不急の、贅沢品のエンタメ。
プレステもそれから新作が2つ出てプレステ5にいたるわけで。
そう考えると規模が違い過ぎて失礼かもだけど開発チームからしたら新しいプレステって単独と同じなんだろうなと思った。
プレステ1.2.3も死ぬほど売れただろうに新作を出す。
なんだよこれつまんねぇ。Nintendoを買や良かったよ。PS Vitaってめっちゃ失敗だったな。変な形でオンラインにしか対応してない。なんだよあれって。言われることもある。
それでも新作を出す。
不発だったら、全部の客が他のゲーム会社に流れるかもしれない。
それでも新作を出す。
それは金のためか?
多分それだけじゃ無いな。勝ち負けがある世界にいたらそのくらいは分かる。男がプライドを賭けた時、金って安過ぎる。多分。
エンタメを志したやつが勝負に出た時,それは誰かの希望に繋がってる。
エンタメやっててこれは避けられないし幸せなことなんだけど,お客さんは勝手に希望を抱くし勝手に失望する。
お笑いなんて、生活に必要無いなのに。
米が5000円すんのにアークの寄席なんか見にくんなよと思った時もある。(今は神に誓って全力で臨んでます。)
単独もやる前は6割くらい義務感でやる家族サービスみたいな気持ちだった。知らんけど。
今年はこれやったから良いだろって。
身の丈に合わない劇場抑えて一応パンパンになった舞台でドデカ家族サービスしたら少し燃え尽きた。
目標がなくなって、漠然とどうやって売れんだろうなっていう他人事の感情しか残ってなかったけど、とりあえずろくに納税もできてない自分は、誰かに生活のどん底で手を伸ばされたら、頼もしいプレステとして商品棚に並ぼうとする義務からは逃げないでおこうと思います。

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